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新聞記事切抜帖

 記事ファイルとは新聞記事切り抜き帳(スクラップブック)のデジタル版のことである。 昔、まだ鑑定事務所にパソコンが導入されていなくて、インターネットも普及していない時代に、茫猿が朝刊を読みながら行うことは「注目した新聞記事」にマーカーで印を付けることだった。 後日、事務所のスタッフがマークした記事を切り抜いてスクラップ帳に貼り付けていた。 その後新聞各社の記事がi-NETで読めるようになってから、スクラップは行わなくなったが、数年前からこの切り抜きのデジタル版を作成するようになったのである。



 方法は至って簡単で、数日単位で新聞記事のi-NET版を読んで、注目する記事をコピー&ペーストすることにより、記事ファイルを作ってゆくのである。 ここで肝心なのは(1)全国紙は特別の場合を除いて使わないということである。自分の業務エリアに密着した地元紙やブッロク紙を重点的に渉猟するのである。 また最近ではi-NET化が進んでいる市区町村広報なども渉猟エリアなのである。

 そのなかで(2)不動産鑑定業務に関連する記事を広汎に選択してファイルを作成してゆくのである。さらに(3)ただ単にコピー&ペーストするのではなくて、記事見出し、記事本文をファイルに複写貼付すると同時に、後日の検索を容易にするために日付、掲載紙、記事分類、関連市区町村などのフィールドも付け加えておくことである。

 茫猿はこのスクラップ帳ファイルには「FMプロ」というファイルソフトを利用しているが、少しばかりプログラミングできればアクセスなどの利用も可能であろう。 日付は閲覧日を自動入力し、掲載紙と記事分類及び関連市区町村については入力フィールドにドロップダウンメニューやポップアップメニューを用意しておいて選択するという方法を採用している。 

 茫猿が閲覧している新聞等媒体サイトは「岐阜新聞」、「中日新聞」、「住宅新報」、「Google(ニュース検索)」等であるが、これらを選択メニューとしてあらかじめフィールドに用意しておくのである。記事分類は「建設」、「商業」、「工業」、「観光」、「交通」、「行政」、「経済」等の分類を用意しているが、これは作成者の利用しやすい分類を採用するばよいであろう。

 各新聞社が公開しているi-NET版サイトは1週間~旬間程度は無料で公開されているが、それ以上の過去記事は有料サイトにアクセスしなければ閲覧できないから、数日単位で記事を閲覧し切り抜いておく必要がある。 こう記すと大変なことのように聞こえるが、土曜日や日曜日あるいは、仕事の合間の気分転換に少しの時間を割けば何と云うことなしにスクラップファイルは出来上がってゆくものである。。

 工場や大型商業施設の新設或いは閉鎖、道路や鉄道の建設、観光トピックスなどなど、作成者が関心を持った記事をスクラップしてゆくことは、後日、様々に役立つのである。 前述したように新聞記事がi-NETで公開されるようになったものの、公開期間は限定されているから後日に曖昧な記憶を辿って検索するには、このファイルが結構有効なツールとなるのである。
 例えば評価対象市区町村の過去一年間の新聞記事を分野別に検索すれば、地域の変動状況などを検討するに有効な資料となるのである。

 このような地元関連の、しかも不動産鑑定がらみの記事の全てがi-NETに開示されているものでもないから、当然に網からこぼれ落ちる場合もある。 そんな時の一手はOCRの利用である。最近のスキャナーには添付ソフトとしてOCRソフトがバンドルされているから、この読み取り変換ソフトを利用して、スクラップしておきたい記事をファイルしておくことも留意しておきたいことである。 この点に関して云えば鑑定協会が発行している様々な情報誌や研究成果についても、検索しやすいデータベース化が待たれるのである。 REA-NETなどを活用して広汎で有効なデータベース、『鑑定協会刊行物のデジタル図書館』とでも云うべきものが創られることを期待するのである。

 【記事抜粋ファイル・レイアウトを開く】

 ここで注意しなければならない重要な事項がある。それは新聞記事に関わる著作権に十分に留意することである。 i-NETで公開されている新聞記事は全て著作権が留保されているから、事務所内で単独使用する分には差し支えないものと解されるが、不用意に一般に開示することは避けなければならない。これは有償無償に関わらずであるから注意しておきたい。
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by bouen | 2009-06-06 10:53 | 不動産鑑定


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