ウェブ進化論

 「ウェブ進化論」とは、3/1に「眼から鱗・Webは眠らない」(参照)と題した記事で取り上げた書籍である。日曜版日刊紙でも何紙かが書評に取り上げている。茫猿もようやくに読了したところである。250頁ほどの新書であるから短時間で読みきることも可能だが、あちらへ飛びこちらを考えしていたら結構時間がかかったのである。業界のネットワーク構築や情報開示に取り組んできた身としては示唆に富む話がとても多い。業界でネットワーク構築や情報開示が遅々として進まない理由も「エスタブリッシュメントがITやインターネットに抱く嫌悪感の現れ」と説明されれば腑に落ちるのである。





 書中の幾つかの印象に残るフレーズを書き出してみよう。
表現は茫猿流に要約見出化している。
※オープンソース(リナックス)、チープ革命(ムーアの法則)、インターネット(クロスオーバー)
※恐竜の首とロングテール
※不特定多数無限大への信頼と自動秩序形成
※インターネットのこちら側(マイクロソフト)と、あちら側(グーグル)
※こちら側の、さらにこちら側生活密着型サービス産業(楽天&ライブドア)
※Web.2と情報発電所
※送り手が受け手を選ぶ電子メール、受け手が送り手を選ぶブログ。
 等々である。聞いたことも無いという人もいるだろうが、ここからが糸口である。

 梅田氏はブログについても、「究極の知的生産の道具」と云い、こんな風に整理するのである。
1.時系列的でカジュアルであり、容量に限界がない。
2.カテゴリー分類とキーワード検索ができる。
3.ネットアクセス環境さえあれば利用可能(PCは必ずしもいらない)。
4.他者との内容シェアが容易。
5.他者とのあいだで知的生産の創発的発展が期待できる。
 茫猿の短いブログ経験でも、これらの幾つかは実感できるし、可能性に期待できるのである。

梅田氏の書籍を求めなくとも、次の『グーグル検索結果:Top』より、幾つかのサイトを覗けば、何かが理解できるであろうし、梅田氏の云わんとするところも少しは理解できるであろう。
「ウェブ進化論」の梅田望夫氏が語る“Googleという隕石”(前編) 【参照】  (後編) 【参照】  
「ウェブ進化論」著者、梅田望夫さん(45)に聞く(上) 【参照
ブロガーと梅田望夫が語る「どうなる? マスとネットの力関係」 【参照
ネット社会で既存メディアはどう変化するのか 【参照
「あちら側」のGoogle,「こちら側」のMicrosoft  【参照】

これらのサイトにもウェブ進化の一つの形があるから立ち寄ってほしいものである。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia) (参照
キーワード・ウェブ Hatena はてな  (参照
  これらのサイトにボランティアとして情報発信してゆく、例えば鑑定評価の解説でも用語定義でもよいのであり、それらの情報発信が大きな意味を有する時代に入りつつあるのではなかろうかと考える。

 梅田氏は「ウェブ進化論」のあとがきで、「ウェブ進化をアナロジーで理解するのでなく、丸ごと理解してほしい。」と云う。「アナロジー」を「類比」と置き換えるよりは、「既存の延長線では考えずに、全く新しいものとして丸ごと受け入れる」と解するべきであろうと茫猿は理解する。
ウェブ進化は延長線上を順次進化してゆくのではなく、不連続に飛躍的に進化してゆくと考えたほうが佳いのであろう。パンチカードを使う汎用コンピュータ機の時代からIBM互換パソコンの時代に転換し、マイクロソフトウインドウズ&インターネットの時代に転換し、今はブロードバンド&廉価高性能端末&高機能検索に転換しようとしているのでなかろうか。
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by bouen | 2006-03-05 10:52 | 茫猿の吠える日々


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