Rea-Net 概要

 先ずはめでたいことである。進捗状況がさっぱり開示されないから(変化を嫌う鑑定協会のことだから)暗礁に乗ったのではと憂えていた「士協会ネットワーク構築事業」であるが、情報安全活用委員会(委員長:澁井和夫氏)とITS社のもとで着々と構築作業が進められており、十月に開催が予定される士協会会長会議でその全貌が明らかにされ、逐次会員にも説明されると聞く。関係各位のご尽力に敬意を表わすものである。なおRea-Netが軌道に乗るのであれば、「地価公示のASP型オンライン化計画」の座礁は歓迎されるべき事柄である。何故かについては「この記事」をお読み下さい。つまるところ地価公示のASP型オンライン化は、「地価公示のモダンタイムズ化」を招き寄せかねないのである。



 Rea-Netという文字をブログに記すのは半年ぶりである。一次テストランが終了してからであれば、ほぼ一年ぶりである。Reaはいうまでもない「 Real Estate Appraisal 」の略称である。Netはネットワークであり、鑑定士のネットワークまたは士協会ネットワークという意味が込められている。
 『CYBOZU試験稼働停止 06.10.24』
 『REA-NETの今 06.12.15』

【REA-NETについて:07/09/18開催の第258回理事会で承認された資料ファイルを開く】

 そして、Rea-Netは地価公示をはじめ、新スキーム、地価調査その他の鑑定士等が係わる情報の安全管理に係わる基盤・インフラなのである。
Rea-Netは「新スキームIT化計画」、「会員相互間の情報交換、交流システム」及び「地価公示ICT化計画」という三つの柱を持っている。以下、茫猿が理解する範囲において記す。
「Rea-Net 構築計画 三つの柱」
1.新スキームIT化計画 (Rea-Jirei)
 新スキームデータの有効で安全かつ簡便迅速な共同利活用を実現しようとするものであり、三次データ(新スキーム調査取引事例)、五次データ(地価公示・地価調査事例資料)の共同利活用の具体化事業としての閲覧システム構築が挙げられる。ネットワーク運営のランニングコストを得るためには課金システムも検討される。

 今年度より全国展開し既に四月五月分の調査データをオンライン納付済みであり、ただ今は六月分回収データを調査し今月末までに納付する予定である新スキーム(取引価格情報提供制度)データの速やかな共同利活用を図るためにも、このネットワークの早期稼働が待たれるのである。新スキーム実施に伴う苦情や誤解の多くは、新スキーム調査納付データ(三次データ)の速やかな共同利活用により改善されるだろうと思われる。

2.情報交換、交流システム (Rea-Info)
 会員間でのフラットで双方向性を確保した情報伝達システムの構築を目標とする。地価公示分科会等の連絡網、士協会各委員会等での電子会議網、その他広汎でクロスオーバー型の情報網の構築を目標とする。情報交流版、フォーラム機能、グループウエア機能等が用意される。なによりもデジタル化時代に即応したナレッジマネージメントの充実のためにもRea-Netの早期稼働が待たれるのである。同時に公示・調査の幹事負担の軽減にも寄与するであろうと見込まれる。

3.地価公示等ICT化計画 (Rea-Data)
 地価公示・地価調査分科会内における双方向性を維持する自由自在なファイル管理機能を構築する。地価公示にはマイシェルターという暗号化ソフトが提供され、ファイル管理の安全性が確保されているのであるが、地価調査や固評や相評には共通的暗号化システムが導入されておらず会員の自主管理に委ねられている。この不均衡かつ不用心な状態を脱却するためにもRea-Netの早期稼働が待たれている。前項に同じく公示・調査の幹事負担の軽減に役立つであろう。

「Rea-Net の安全管理」
 Rea-Netはクライアント証明書のファイルダウンロード方式による認証システムを採用し、暗号化通信(SSL)により安全性を確保するとともに、ログ管理システムの採用により、全アクセス記録を保管する。

 まだまだ開発途上というか、その全貌は姿を見せないが、本来プロトタイプ型の構築が行われており、年内には実際に稼働するシステムとして会員に提供されるであろう。その結果として士協会会員においては
1.新スキームデータのリアルタイム的共同利活用が実現する。
2.地価公示、地価調査等における安全なデータ交換が実現する。
3.士協会内に於ける公示事例等のオンライン閲覧が実現する。
4.電話やファクシミリに代わる情報網が実現する。

 まだ幾つかの課題が予想されます。一つはRea-Netの運営維持管理費用です。Rea-Netの構築並びに初期費用はそれほど多額にはならないと推定されます。多分数千万円程度でしょうから、鑑定協会の当初予算枠内で納まるでしょう。 しかし、維持管理費用は方法如何によりますが結構多額になります。特に取引事例等の位置図等イメージデータ部分のデジタル化費用や会員の管理費用の捻出方法が大きな検討課題でしょう。同時にシステムを鑑定協会内で、士協会間で、士協会内で、どの程度オープンにし、どの程度タイトにするかは、幾つかの士協会にとって結構悩ましい問題であろうと思います。

 Rea-Netの関連システムとしては、先日照会しましたRea-Mapもあります。詳しくは「地価公示とGoogleMap 」記事をご覧頂きたいが、ITSの物部氏からコメントを寄せて頂いているがRea-Net開発に当初から参画しているITS社としてはマップシステムも視野に入れているということであり、とても頼もしい限りである。

 それにしても、『情報安全活用委員会』はもう少し情報を開示してもよかろうと思えるのだが、関係各位の再考とさらなるご尽力に期待したいのである。プロトタイプ型開発とは本来そういうものだったのではないでしょうか、関口さん!!
(注)『ITS イッツ・ソリューションズ株式会社:代表取締役・関口和規氏』
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by bouen | 2007-09-22 10:24 | REA-NET構築


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