潮騒と十字星(5)

 翌々々日(08/12/23:火) 天候:曇り時々晴れそして曇り 
無事に結婚式も終えて何やらほっとして肩の力も抜けた翌日は、親族一同でミニバスをチャーターしてバリ島観光にでかけました。一役終えた親の気分というものはこういうものなのかと、人並みの親気分を味わいながら半ば居眠りしつつ山道を揺られていました。



 最初に向かったのは、ツル細工のアシタバ工房です。ここではご婦人方が品定めに夢中なので、堂守は店外でしばしの休息です。 まだ昨日の疲れも抜けず、写真はございません。 アシタバ工房の意味を尋ねましたら、オーナーが日本人とのことで、どうやら八丈島のアシタバから名付けたようです。 さらに詳しく尋ねるとお店の商品の多くはバリ島製品ではなくて、東チモールからの輸入品のようです。それをこのお店の工房で飾り付けや燻しなどの最終加工を行っているようです。 旧インドネシアからの輸入ですから、広い意味では現地産品ですが、ここでも生産は労賃の安い海外移転が行われているようです。 ご婦人方の買い物を終えた一行はヒンドゥーの古刹クヘン寺院に向かいました。

 山腹に造られ寺院の長い石段を登った中程から見る通用門と門越しに見る塔です。 バリ島では一般住宅でも随所にこの仕様の門を見かけますが、邪悪な心を持つ者が門を通ろうとすると、門はせばまってその者を挟むと云います。 堂守達一行が無事に通り抜けたのは云うまでもございません。


 寺院境内です。 堂守は、若い二人が無事に挙式を終えたお礼にと50,000rpをお供えしました。


 続いて、さらに山道を揺られて向かったのはパングリプラン集落です。 ここの様子が興味深かったのは、一集落の全てが観光用に開放されていることです。 訪れた観光客は村の入り口で入場料を払いますと、指定された家屋に案内され、そこで旧来からの農家の暮らしぶりを見学するのです。 古い竈を残す水屋、鶏小屋、豚小屋、寝室、中庭、それから名前は聞き漏らしましたが日本で云えば屋敷神などをゆっくりと見て回れるのです。

 実際に生活している家屋の中ですから、無遠慮な立ち入りはできませんが、屋敷の一部には小さな売店がありましたから、ここで何やかやを買い求めれば、家屋の立ち入りも許されたかもしれません。 システムとして面白いのは、一つのグループが立ち入れるのは一軒だけという仕組みです。 つまり、全戸平等に観光客収入が得られるということです。 折しもインドネシアの大学生が村の集会所において、伝統的農家というテーマのセミナーを行っていました。 都会の大学生の学習教材にもなっているということです。 

 先ずは村のメインストリートです。東西に通じる道路の両側には整然と民家が建ち並びます。画面中央奥には村の寺院が見えます。 通りの中央から東向きに撮りましたから、反対方向西側にも同じように民家が並んでいます。


 案内された民家の入り口付近に鎮座する屋敷神です。


 屋敷の中央に位置するリビングハウスです。


 物置小屋の屋根ですが、よくみると割竹で葺いてありました。


 中庭にはなぜか小便小僧がいました。顔はバリ風です。


 続いてさらに山道を揺られてブキッ・ジャンブル(ライステラス)に向かい、そこで昼食です。ライステラスというのは、棚田のことです。バリ島は山地が多いので、傾斜地を耕し溜め池を作って稲作を行っているようで、それが棚田となっているのです。どこもよく手入れされた棚田ばかりで、失われた日本の光景を見させていただきました。


 美しく懐かしいと感じる風景です。 バリ島では三期作も可能ですから、棚田では水利の関係から何処も同じ早苗田でしたが、平地では田植えをしたばかりの田の横では黄色く色づいている田もあるという光景にお目にかかれます。 同行した次男の話によれば、地力との関係もあって、米の食味は収量に反比例するから三期作は収量的にはともかく、米質的にはどうかなと言っていました。


 ふと見かけた南の花です。


 昼食をすませ、稲田を抜ける風を味わい、遙か眼下にインド洋を眺めた一行は、高原の避暑地ウブドに向かいます。 ここでも、ご婦人方はエステに買い物にとお忙しいのですが、その付き添いは花嫁の父上と我が息子達に任せて、茫猿はテラスカフェでBALICoffeで休息です。 以下はウブドとスミニャックで堂守の気を引いた光景です。
 スミニャックの市場の中です。野菜、魚、肉、果物などが売られていましたが、地元民以外の顔は見かけません。 次の写真で説明するお供え物を販売するコーナーが広く取られていました。左の肩だけ写るのは堂守です。


 スミニャックでもウブドでも、随所にこのようなお供え基壇を見かけます。毎朝、ここに椰子の葉などで造られた供え皿にご飯や果物と線香を乗せてお供えします。 日常生活に信仰が息づいていると感じられる光景ですが、基壇を持たない家や店舗は歩道の路上に供えますから踏まないようにするのに気遣います。


 スミニャックでみかけたタトーの店です。


 ウブドの街角で見かけたホテル


 ホテルの案内看板


 ホテルの料金表看板、ルピア表示ですからご注意。


 スミニャックの街角にはブロック塀のあちこちに、このようなヒンドゥー系の装飾が埋め込まれています。


 同じくブロック塀の装飾です。


 ウブドの町へ向かう途中の街道沿いには選挙ポスターが沢山ありました。来春には国政選挙が予定されているそうです。車中から撮った写メールですから手ぶれはご容赦下さい。


 ウブドの町でのエステと買い物を終えた一行は、一昨日の記事にしたDirtyDuckで夕食をとり、バリ舞踊を鑑賞しして、ホテルに戻りました。 長い山道お疲れさまでした。

「では、また明日。 Selamat tidur そして、ありがとう。 Terima kasih 」
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by bouen | 2008-12-29 05:46 | 只管打座の日々


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