やさしい利回りの話

 「やさしい利回りの話」といっても、茫猿が語るのではない。
堀田勝己氏サイト記事の紹介である。
氏のサイト「www.kanteishi.net 」については、度々紹介しているので、折々にチェックされている方も多いと思います。
NPO公正価値研究機構の設立から運営などで忙しかったのであろうか、しばらく更新がされていなかったサイトが先週末、二ヶ月半ぶりに更新された。

 新規掲載記事は「やさしい利回りの話」である。収益還元法は云うに及ばず、金融工学に至るまで、氏の造詣の深さは巷間著名であるが、残念ながら初心者には難解に過ぎるといううらみが少し残ったものである。

 難しい話を難しく説くのは、誰でもとは云えないにしても、あるレベルに至れば可能なことである。しかし、難しい話を易しく説くというのは至難の技であり、相当の高みに達した者のみがなせる技である。




 今回の記事は明解である。そして長くない。PDFファイルで公開されているが印刷すれば、図表や注を含めても、A4-12頁である。
短時間で読了可能である。二、三回読めば、おおよそは理解できます。
利回り、割引率、還元利回り、リスクフリーレートなどについて、今いちよく判らないという方にお薦めである。 よく判っている方にも、ご自身の説明ツールとしてお薦めである。

■不動産鑑定士堀田勝己のWEB SITE■
このサイトの新着情報TOPにあります。または、下記をクリックして下さい。記事にリンクします。
「やさしい利回りの話」

 著者のお許しを得ましたので、冒頭部分を引用します。
-はじめに-
 収益還元法が救世主のようにいわれている。本当にそうだろうか。
収益還元法で説得力のある価格を求めるために、必要となる条件がいくつかある。
それは、次のようなものである。
(1)効用を、すべて収益のみで説明しきれる不動産であること。
(2)将来発生する収益(収入)と費用(支出)に関して、合理的な予測ができること。
(3)信頼性のある利回りが求められること。
 これらを満たす場合にのみ、収益還元法は説得力のある手法となる。
どれか一つでも揃わないと、収益還元法によって求めた価格が怪しくなるか、あるいは収益還元法自体が適用できなくなる。

『記事目次』
1.利回りとは何か
2.収益還元法とは何か
3.割引率の中身
4.リスクとは何か
5.土地と建物の利回りは違うのか
6.借入金・自己資金法のわな
7.地域ごとに利回りの違いはあるのか
8.収益還元法の限界

※ちょっとした頭の体操になるのが、
 以下の文章に付け加えられた注書きである。

『注を加える本文引用』
 リスクフリーレートは、まったく危険のない投資先に対して用いられるものである。まったく危険がないとは、将来のことがすべて確定していて絶対に変更されないということである。
 まったく危険がない場合にまでなにがしかの利回りが要求される理由は、たとえ確定している収益といえども、それが得られるまでの間待機しなくてはならないため、その待機料が必要だからである。

※文中の待機料及び待機時間に加えられた注である。
(注)
待機時間が長くなればなるほど、現在価値は低くなるので、「朝三暮四」という言葉の意味も、投資理論からみると誤りということになる。
この中国の故事には、目先のことに惑わされるような猿知恵を嗤うといったニュアンスがあるが、朝3つ暮4つよりも、朝4つ暮3つのほうが、実は現在価値が高いのである。猿回しよりも猿のほうが賢かったのである。

※朝三暮四も朝四暮三も、得られる餌の合計値は七であるが、投資理論からは朝4つ暮3つのほうが、現在価値は高いと著者は述べる。

茫猿設問1. なぜだろうか、数式で説明すれば?
茫猿設問2. 朝3暮4の方が有利な場合はないだろうか、あるとすれば?
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by bouen | 2005-09-13 09:44 | 不動産鑑定


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