カテゴリ:不動産鑑定( 234 )

鑑定士の鮮度-2

 最近の『鄙からの発信』記事の歯に衣着せぬ物言いや、関係各位へのe.Mailの発信は少なからぬ物議を醸し出しているようである。 末席とはいえ役員として如何なものかとか、改善プロジェクト・メンバーとしてはInformantだとかDeep Throatだとかの批判も耳にしている。

 ですが、茫猿は2003年:個人情報保護法施行当時の間違い、2006年:新スキーム施行当時の間違い、2008年:REA-NET構築当時の間違いを繰り返したくないだけである。 過去三度、情報の安全管理担保と透明性確保の機会があったし、茫猿にも何らかの発言機会があったのだが、無用の自己規制で生ぬるい発言や提言に終始したという悔いを残している。 間違えたのは茫猿だけではなく、当時の協会執行部もその責を負わねばならないと考えている。

 それにしても、問題点の存在を認識しながらも、あちらこちらに気遣いして、中途半端な発言に終わってしまったという悔いは残している。 だから分に過ぎた身の程知らずの発言を繰り返しているのである。 茫猿自身にとっては、今回が最後の機会でしかも残された時間は少ないと認識しているし、鑑定業界にとっても得難い機会であろうし、今の好機を逃せば両三年は改革の機会が遠のくかもしれないし想定外の事態に遭遇する可能性も考えられる。 だからこそもの申すべきは申しておこうと考えているのである。

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by bouen | 2012-03-07 06:49 | 不動産鑑定

鑑定士の鮮度

 茫猿の提言書を誤読するというよりも、自らに都合の良い処だけを採用しようとするのか、或いは意図的に誤読しようとする人たちがいるようである。 だから、敢えて本記事を付け加えておくのである。

《茫猿提言の骨子》
一.新スキーム由来データの保管管理権者は鑑定協会会長である。
二.公的土地評価に限って士協会長に一括ダウンロード権限を認めるのみである。
三.士協会長はDL後、所要の作業を行い、必要Dataを評価員に配布後は消去する。
四.評価員は配布を受けたDataを、支援ソフトにインストール後に消去する。
五.一般利活用閲覧料は全国一律とし、固評等については減額措置を検討する。
六.Data閲覧に際して、差別的取扱は認められない。

 そもそも、士協会会長(代理者)並びに二次的配布を受ける固評各市区町村主幹等管理者そして固評評価員鑑定士は、配布Dataを単に比準価格試算資料として利活用するのではなく、地域の地価動向分析や価格均衡に十二分に配慮し、公的土地評価の実を挙げる基礎資料として利活用されることを期待するからである。 同時にそれは公的土地評価の新しい時代を開く端緒となってほしいと願うからである。 そこにおいて提言は、安全管理措置と透明性確保を追求する姿勢に、一揺るぎもないのである。

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by bouen | 2012-03-06 03:41 | 不動産鑑定

公的土地評価・事例資料等取扱基準案

 二月の終わりに畏友から、沖縄ゴルフツアーの誘いを受けました。汗ばみ始めた琉球の青芝の上で、新スキーム問題を語らないかというのです。 東京でお歴々の話ばかりを聞いていても、見えてこないことが沢山あるけれど、前線で苦闘する中堅若手の話を直接聞けば、様々のことが判るのではないかと言うのです。

 茫猿は右目の視力が減退し始めてからゴルフは止めています。 元々下手くそだし、アドレスが難儀になってからは疲れるばかりになったからです。 それでも私ひとりは昼間に沖縄観光をし、夜は泡盛の杯片手に九州や沖縄の方々と語り合うのも悪くないと、急遽、那覇へ飛びました。 二月末の明石大橋たもとでの舞子会議につづく、琉球会議というわけです。

 昨秋から熊本、仙台、そして舞子、那覇と、各地の皆様のお話を伺ってきました。来週には山口にお邪魔する予定です。 地元の若手の話も近く伺う予定です。 それらが直接何かを生むとか何かのお役に立つと考えているのではありません。 しかし、役員ではない多くの方々のお話しを伺い、オフレコも含めて様々な話をさせていただくのも協会理事の一つの役目であろうと考えています。 茫猿には相応しい草の根活動と思っています。

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by bouen | 2012-03-05 07:36 | 不動産鑑定

事例取扱規準対比


 先号記事で申し上げました、新スキーム由来事例に関わる一般鑑定利活用と公的評価利活用の差異についての対比表を作成しましたので、提言書に合わせて開示します。

 【一般鑑定評価と公的土地評価の事例取扱対比表ファイルを開く】

 誤解のないように申し添えますが、小生の提言は「安全性について十全の担保措置実施」並びに「事例閲覧について十全の透明性確保」の両者を前提とするものです。 具体的に云えば、事例資料等閲覧に際して鑑定協会サーバからエンドユーザーまでオンライン閲覧により安全性を担保するものであり、閲覧に際しては如何なる差別的行為も排除するということです。 差別的行為とは、閲覧場所の限定や閲覧料等負担の格差を指します。 安全で透明でかつシンプルな閲覧システムを目指そうと云うことです。 そして鑑定評価の発展拡充に資することを目指します。
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by bouen | 2012-03-01 08:33 | 不動産鑑定

Rea Review 制度Q&A

 不動産鑑定評価における「Client Influence Problem」問題に対応する改善策の一つとして、茫猿はRea Review 制度の創設を鑑定協会執行部に提案しました。同時にこの提案を『鄙からの発信』にも公表したところです。 斯界から芳しい反応は得られていませんが、それでも執行部は前向きに検討すると聞いております。 また一部の読者からは数件の質問もいただいておりますので、考えるところをお答えしたいと思います。

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by bouen | 2010-09-04 08:09 | 不動産鑑定

相撲協会と鑑定協会

 他山の石などとよく言うが、相撲協会を見ていると、鑑定協会の何処に問題が潜んでいるのかがとてもよく判る。 例えば相撲協会では、「ちゃんこの味が染みていない奴に何が判る。」と言って外部役員の導入にとても消極的である。 また「相撲は国技だ。」と言い、伝統の墨守に汲々とし外部の意見を聞こうとはしない。

 鑑定協会(業界)にも同じような傾向が認められる。 不動産鑑定評価は不動産鑑定士のみに許された行為と勘違いしている業界人は少なくないし、地価公示至上主義を標榜しながら、それでいて、地価公示が固定資産評価に埋没しつつある現状にあまり疑問をもとうとしない業界人も、一部に珍しくない。《公示と固評と地価調査と相続税評価の全てに鑑定士が関与することにより、時に四竦み状況とも云える事態無しとしないのである。》

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by bouen | 2010-08-24 07:36 | 不動産鑑定

不作為に陥るなかれ

 Client Influence Problem (2010年8月15日)記事に、清水千弘氏からフォローコメントを頂きました。とても鋭く重要な指摘であるとともに、鑑定業界の外側から見た問題認識が何処いらにあるかを再確認させられました。

 ※清水千弘氏のフォローコメント

 ※ほぼ時を同じくして、多分鑑定士であろうK.A生さんから、フォローコメントを頂きました。 重要な問題だとの認識はあるようですが、鑑定評価技術の向上という視点が強いようで、社会との接点という認識は弱いようです。

 報道によれば日本航空の破綻原因を調べている同社の独立機関「コンプライアンス調査委員会」は、「重大な事態に対する歴代経営者の不作為が要因で破綻した」との結論を出したという。 日本相撲協会においても外部有識者で構成される「ガバナンスの整備に関する独立委員会」と親方衆(内部)との軋轢が大きいと報道されている。

 直面している「依頼者の不適切な要請が引き起こす問題」について、鑑定協会はまだ明確な姿勢を示していない。この件に関連して、「2008/06/17 証券取引等監視委員会行政処分」への鑑定協会の対応措置が思い出される。 鑑定協会はフォローアップ措置を行い、対応委員会を設置したのであるが、当該特別委員会はこの問題に係わりのある当事者で構成されるという奇妙なものであった。フォローアップ措置も「お茶濁し的対応」に終始したのである。

 それについて、有力役員氏に背景を尋ねたところ、「証券化問題に精通する会員を選任したのであり、まさか事なかれ対応に終始するとは考えなかった。」と回答されたのである。日本航空や相撲協会の対応に通じる鑑定協会の姿勢であり、抜本的な改革を断行するのだという協会挙げての強い姿勢が認められない、いわば不作為と評して差し支えない対応であった。

 今回の国会質疑についても、蛸壺に入って首をすくめていれば、嵐はやがて通り過ぎるであろうと、まさか考えてはいないであろうと信じたい。 今は鑑定協会のガバナンスが問われているのであり、鑑定協会のCSR(Corporate Social Responsibility)が問われているのである。 事なかれ主義に陥ることは、後々不作為の罪を問われるであろうと申し上げておきたい。

 もう一つ、2010.08.02予算委員会質疑は、「やらせ質疑」の疑いが濃厚である。発端はかんぽの宿問題の再燃をねらったものであろうが、その背景のひとつに鑑定評価に対する根深い不信感が行政府にも立法府にあるのではという疑いが捨てきれない。 国交相答弁にそれが窺えるのである。 知らぬは鑑定協会執行部のみということでなければ、幸いと考えるが如何なものであろうか。

 何はともあれ、鑑定業界外にある方からは丁寧なかつ励ましを伴ったフォローコメントをいただけるのに、少しは読まれているであろう業界人からはK.A生を除けば何の反応もないという状況こそが、ただいまの危機的状況を如実に示していると考えます。

《追記》
 茫猿は『鄙からの発信』にて、度々レビュー制度の創設を訴えてきました。その一部は、タグ「レビュー」からお読み頂けます。
 今に至るも一瞥だにされないのは、茫猿の不徳の致すところであるのは当然のことながら、同時に業界が自ら改革しようという意欲が薄いことの表れであり、事勿れ主義を表すものと考えます。 敢えて云えば「皆さんは、座して死を待つおつもりなのか。」と問う心境です。
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by bouen | 2010-08-18 17:27 | 不動産鑑定

8/2予算委質疑

 鑑定評価のClient Influence が、質疑の中心となった、去る8月2日の衆議院予算委員会質疑の模様は、こちらから閲覧できます。
衆議院予算委員会における関連質疑の録画

 民主党松野頼久議員が「かんぽの宿売却に問題はなかったか。」と質問したのに対して、原口総務大臣は先に公表したガバナンス検証委員会の報告を引用して、売却価格決定に際して求めた鑑定評価に関連し、「当初内示額307億円が、一週間に2度の内示額提示が行われ、68%減額の98億円に変更された。」と答弁したのである。 関連する前原国土交通大臣の答弁もあります。 ここでは依頼者である日本郵政が鑑定士側に何らかの影響力を行使したか否かが問われている。
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by bouen | 2010-08-18 05:10 | 不動産鑑定

Rea Review 制度創設提案

 2010/08/02開催の衆議院予算委員会における「かんぽの宿」関連質疑において、不動産鑑定評価における「Client Influence Problem」が話題となっております。それは鑑定評価の依頼者が示す不適切な働きかけが、引き起こす諸問題と解することができます。
 この問題は今に始まったことではなく、最近では2008/06/17付け証券取引等監視委員会が行った行政処分の際にも指摘されたことです。

 鑑定協会はこれらの問題を一部の不心得者の行為であると矮小化することなく、鑑定協会全体の問題として積極的な改善策を速やかに講じることにより、鑑定評価への社会の信頼回復に努めるべきであると考えます。 私はその観点から「Rea Review」制度の創設を、本日付けにて鑑定協会会長宛に提案致しました。

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by bouen | 2010-08-18 01:28 | 不動産鑑定

Rea Review

 Rea ReviewとはRea(鑑定評価)のReview(レビュー・再審査、論評)ということである。ただし、既に行われた鑑定評価書を不動産鑑定士の誰かが審査するという類のものではない。依頼者に提示済みの鑑定評価書を然るべきサイトに公開することにより、利害関係者や不動産鑑定士をはじめとする多くの人によるレビューを受けようというものである。

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by bouen | 2010-08-15 03:22 | 不動産鑑定