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遺す言葉

 「遺す言葉」とは、ご大層なタイトルである。 昔、"暮れなずむ町の光と影のなか"という歌い出しで始まる「贈る言葉」というヒット曲があった。 それにならって、暮れなじみ始めた茫猿が、最近にお会いした何人かの御同業の後輩諸氏へ遺す(のこす)言葉である。 彼らは一様に現状を嘆き、閉塞感を訴えるのである。 彼らが何かを進めようとしていない訳ではないが、そこに戦略性が乏しいし戦術に柔軟性が薄い。 どうか、いつもの茫猿節よと冷笑せずに、終わりまで聞いてほしいと願って遺す言葉なのである。

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by bouen | 2010-06-30 02:10 | 茫猿の吠える日々

この日、集合

 井上ひさしさんが亡くなったのは、去る四月のことです。 井上さんについて、幾つかの随想や短編を新聞や雑誌などで読んでいましたし、週刊金曜日などを通じて彼の考え方も断片的には知っていましたが、亡くなるまで、井上さんの書かれたものを単行本で読んだことがありませんでした。 だから直木賞を授賞した「手鎖心中」も、SF大賞を授賞した「吉里吉里人」も読んでいませんでした。 お亡くなりになってから、週刊金曜日の追悼記事で「この日、集合」を知り、読みたくなり、ようように落ち着いたしばらく前に通販で購入しました。

 「この日、集合」はA5版104頁という薄い冊子にしては、頒価1000円ですから高いと感じる本です。でも、薄さと中味は反比例します。 井上ひさし、永六輔、小沢昭一という当代一流の語り手たちの独話集と鼎談が納められています。
 

 サイトの惹句を引用すれば「何も言えなくなる前に、言っておきたいことがある。 憲法制定から60年の5月3日、井上ひさしさん、永六輔さん、小沢昭一さんの3人が急遽集まった。この3人が集まれば何かが起きるに違いない・・・。こんな時代だからこそ、どうしても伝えたい大切なメッセージが本になりました」とある。 語り手の名前を見れば判るとおり堅い本ではありません。 軽妙で面白く、そしてじっくり考えることを求める本です。

 書中で永六輔さんが、三波春夫さんの隠れたエピソードを紹介し、その文脈で憲法99条についてふれています。憲法というものの根元的な意味、すなわち憲法は国民を規制対象とするものでも、国民が規範とするものでもなく、為政者を規制し為政者が規範とするものであるということです。 《憲法99条

 どうせ通販購入だから送料を節約しようと、この本の他にも幾冊か求めました。 まだ届いて間がないですから、読み終わったのは「この日、集合」と「ムサシ」だけですが、いずれも面白く一気に読めました。 「この日、集合」は先に述べたとおりですが、「ムサシ」は秀でた役者たちが絶賛する井上戯曲のセリフ回しの面白さ、展開の意外性などを楽しませてくれます。「組曲虐殺」を読むのが楽しみです。

手鎖心中:井上ひさし著、文春文庫
ムサシ(戯曲):井上ひさし著、集英社
組曲虐殺(戯曲):井上ひさし著 集英社 2010/05/10発行の遺作です。
わが蒸発始末記(エッセイ選):井上ひさし著、中公文庫

 そして「ボート」、生後3ヵ月でベトナム難民となった著者による短編集です。まだ冒頭の「愛と名誉と憐れみと誇りと同情と犠牲」を読んだだけですが、とても巧みな語り手です。訳者も優れているのでしょう。 こんな表現には脱帽です。
 何時間も、いや何日かもしれないが、それだけの時があって川面は凍るものなのだ。 ようやく氷が張ってから、完璧に結晶した世界を閉じこめる。 ところが、その世界も、ぽん、と石を一つ投げただけで、あえなく崩壊してしまうかもしれない。
ボート:ナム・リー著、新潮クレスト・ブックス

 井上ひさし著、わが蒸発始末記の冒頭「喜劇は権威を笑う」には、次のような一節がある。大いに我が意を得るのである。
 高名な数学者が数の神秘について語るのを聞くことは、わたしにとって大いなる知的よろこびであるが、なぜ彼はそのうちに、日本人ならかく生きねばならぬなどと指図をするのか。

 いかなる権威も偶像も重圧も、わたしたちと同じ人間がつくりだしたものであることに気づくことも、よいことであるからだ。 しかし、この方法を使いこなすにはずいぶんと勇気が必要になるだろう。 なぜなら、非合理の権威も不合理の神も、おのれが矮小化されるのを黙って見ているはずはないから。

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by bouen | 2010-06-26 01:27 | 只管打座の日々

祝 Samulai Japan


午前4時前、納期が迫る仕事を頑張っていて、
なんとなくTVをつけたら、デンマークをリードしている。
ベスト16が大きく見えてきた日本チーム。
仕事は完了したし、日本も頑張っている。 結構々々!!

午前五時半、おめでとう!!!!  
強い日本を見た。
FKゴール2本のあとは、
本田、岡崎の見事な連繋の三点目 
快晴のサムライブルーの朝 V(^_^)V
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by bouen | 2010-06-25 05:42 | 只管打座の日々

くちなし

 梅雨時の花の女王は一般的には紫陽花であろうが、茫猿は梔子が好きである。今年も梅雨が始まって間もなく、ほのかな甘い香りを漂わせながらクチナシの花が咲き始めた。

 今朝のクチナシの花、緑濃い葉のなかに真っ白な花が美しい。 ただ、クチナシの花は梅雨時に咲くから、雨に打たれると直ぐに茶色く色褪せてゆく。
   

 土曜日は、母の六七日だったから忌明け法要を済ませた。これで母の死にまつわる一連の行事が全て終わる。息子達が見舞いや看護に駆けつけてくれた大型連休頃から始まった我が家の《まつり》が全て終わったということである。 一連の為さなければならない行事を終えてしまった今朝は、なにやら憑き物が落ちたような感じがする。 こうして一日、また一日と母のことを忘れてゆく、あるいは思い出さなくなってゆくのであろう。 それにしても、一年後の年忌法要までは訪れる人疎らな、閑かな前期高齢者と後期高齢者二人の暮らしが、いよいよ深まってゆく。

 日曜日、法事のために帰省した息子達を慰労して、高速道を多治見へ向かい澤千で櫃まぶしを食し、セラミックパークを観た後に轆轤回しを付き合う。茫猿の轆轤回しは途中退避。
 セラミックパークはバブルの残影でもあるが、逆にバブルの頃だからこその建造物でもある。今や上手く使ってゆく前向きの発想が求められる。 ここの水の流れる陶壁と池の中庭は心癒される空間である。
 
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by bouen | 2010-06-21 10:23 | 只管打座の日々

IPADそしてNSDI

 昨日のIPADの話であるが、なにやら意味不明かもしれないので、追記しておきます。
IPADとNSDIの関連を具体的に記せばこういうことである。

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by bouen | 2010-06-21 08:16 | NSDI:地理空間情報

DRAINSPOTTING

 DRAINSPOTTING:ドレーンスポット:鄙からの発信では蓋のこと。 おしゃれで楽しく美しい本が届きました。送り状に何も添え書きはなかったが、父の日プレゼントのようです。

 iPADに触りました。感激する優れ物です。様々な場面で新しいステージへ跳べそうです。 早速にiPADiMacGPS内蔵カメラを購入して、YUBICHIZと「WimaxWifiモバイルルータ」を使った実験を始めたいと思っています。
 
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by bouen | 2010-06-20 08:01 | 只管打座の日々

茄子の花

 干天が続いたから、成長がとても遅かった庭先のグリーンカーテン(日除けの蔓棚)だが、この二、三日の雨続きでぐいぐい成長し始めている。梅雨明け頃には心地良い日除けが出来上がっているだろうと期待する。

 プランターには蔓性のヘチマ、朝顔の他に実用を兼ねてミニトマトや茄子も植えているのだが、さすがに「親の意見と茄子の花は、千に一つの無駄がない。」である。あと数日待たずして茄子の初収穫がかないそうである。

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by bouen | 2010-06-18 03:46 | 只管打座の日々

移ろう季節

 今週初めくらいから梅雨入り模様です。乾ききって備中鍬をいれると砂ぼこりが起きていた畑も、雨にしっとりと濡れて良い感じです。晴れ間を縫ってなにがしかの野菜や花の種を播いてみようと思います。

 移ろいゆく季節の変わり目はいとおしいものですが、今年は常に増していとおしく雨にも風にも心が揺らされます。腰の曲がった母が作業用の手押し車を押して、からだを右に左に揺らしながら木陰を歩いて来るのが見えます。畑には昨冬に母が仕付けていた作物はもう何もありません。

 それでも畑の其処此処には母の手のあとが残っています。動力管理機で耕作し易いように畑を変えてしまおうかと思いましたが、少しでも母の慈しみのあとを残すためにあぜ道も畑区画の姿も今のままにしておこうと考え直しています。

 昨日、何か残っていないかと、写真ファイルを探していましたら、二年前のファイルを見つけました。それが母を写した最期の写真でした、さすがに衰えは隠せませんがガン告知の前ですしまだまだ達者だった頃の写真です。 これからデジタルプリントしてこようと思います。 亡き弟の孫、母には初の曾孫を抱いてほほえみを浮かべている写真を、近く七七法要に帰ってくる息子達にも用意しておいてやろうと思っています。
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by bouen | 2010-06-16 09:41 | Who’s 茫猿

Railways

 Railwaysとは、49歳で自らをリストラし鉄道の運転士になった男の物語です。
昨年春に乗った一畑電車が懐かしかったし、中井貴一さんと奈良岡さんが好きだから観たのですが、物語の背景になっている奈良岡さんと中井貴一さんが演じる、つき放した母と息子の心模様が最近の自らに被さって感情移入しました。

 小品だけどほのぼのとした佳作です。主人公とは十七年も歳は違うけれど、「いつからでも 人は前に進むことができる」と、自らのこれからの生き方までも考えさせてくれる映画でした。 そんなことを抜きにしても、一畑電車のデハニ50型を堪能できたし、宍道湖の畔を電車が走る風景にもひたることができたし、納得の佳作です。年老いた登場人物(奈良岡さんや笑福亭松之介さんが演じる)の「長年住み慣れたところを離れたくない。」、「年をとると変われない。」というセリフや「我が家で死にたい。」というセリフも、素直に胸に落ちてきます。
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by bouen | 2010-06-11 05:40 | 只管打座の日々

原点に還ればNSDI-PT

 愚痴ばかり並べて傍観していているのも気が引けるが、NSDI-PTについてはあらためて原点を振り返ってみたらと思っています。
 原点とは2008/06/21付け鑑定協会に発信した「NSDI・PT設置提案書」のことです。

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by bouen | 2010-06-11 02:07 | NSDI:地理空間情報